女性活躍推進に欠かせないイクメンマインド

「女性活躍推進」は厳しい局面を迎えている。女性活躍はアベノミクスの成長戦略として掲げられており、2020年度までに”指導的地位に女性が占める割合”を30%にするという目標 が設定されていたが、今年度中に実現することは難しい状況となっている。


その要因はさまざまな議論がなされているが、ここでは男性の働き方に関して、男性の家事・育児への意識に着目したい。雇用均等基本調査(厚生労働省)によると、2019年度に育児休業を取得した男性の割合は7.48%にとどまった。2018年度の6.16%よりわずかながら上昇したものの、政府が「仕事と生活の調和推進のための行動指針」で策定した、2020年までに男性の育休取得率を13%に引き上げる目標には、女性管理職割合の目標とともに届いていない。


こうした進捗度合いをみて、男性の育休義務化など制度面の拡充を求める声があるが、もう一つ気になるデータがある。2016年の社会生活基本調査によると、6歳未満の子どもを持つ夫婦の家事・育児に関連する時間は、妻が3時間45分に対して夫が49分と大きな差が開いている。さらに諸外国と比較すると、日本における夫の家事・育児に費やす時間は短時間にとどまっている。これは、男性の育児に対する制度だけではなく、男性も家事・育児を行うという考え方や意識が醸成されていないことを示唆しているのではないだろうか。仮に制度が整ったとしても、男性がそれを利用しなければ絵に描いた餅である。そこで、「イクメンマインド」を普及させることが大前提として必要となってくる。


実際に、そのために動いている団体もある。2010年6月に発足したイクメンプロジェクト は、社会全体で男性がもっと積極的に育児に関わることができる機運を高めることを目的に活動し、男性の育休に関する啓発や企業の取り組み事例を紹介している。こうした取り組みが少しずつだとしても、男性の意識を変える一つのきっかけとなることを期待したい。


また、新型コロナウイルスの感染拡大が契機となり在宅勤務などのテレワークが普及したことは、夫が家にいる時間が増加することに繋がったため、男性の家事・育児参加にとっては良い機会となったといえよう。テレワークを定着させることができれば夫をイクメン化しやすくなり、妻も「それなら私も働けるかな」という意識になることができるだろう。女性活躍推進には他にもさまざまな課題があり多面的な改善が必要だが、このように「多様な働き方が多様な働き手を生む」流れを加速させることができれば、少しずつ変化が表れるはずだ。


[1]男女共同参画局「2020年30%」の目標の実現に向けて(http://www.gender.go.jp/kaigi/renkei/2020_30/index.html)

[2]イクメンプロジェクト(https://ikumen-project.mhlw.go.jp/)

この記事は帝国データバンク様の記事を転載したものです。
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この記事を書いた人

帝国データバンク

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株式会社帝国データバンク(ていこくデータバンク、英: Teikoku Databank, Ltd.、略称: TDB)は、企業を専門対象とする日本国内最大手の信用調査会社である。1900年3月3日に後藤武夫が帝国興信社として創業、その後法人化し商号を帝国興信所とした。1981年に社名を現在の帝国データバンクに変更。それと同時に従来請け負ってきた結婚調査・雇用調査等の個人調査を廃し、業務を企業信用調査に特化した。本社は東京都港区。